菅さん提供
モチノキ(黐の木 落葉高木 雌雄異株 モチノキ科)
花期4~5月 果期11~12月
冬の里山は春や夏、それに秋といった木々の緑や紅葉の中を歩くのとは違う楽しさがあります。普段はあまり気にすることのない木の肌の違いに気づいたり、冬芽を観察できるのはこの時期ならではのものです。冬枯れの里山で花を期待するのは難しい時期ですが、それでも何かの花が咲いていないかと注意深く歩いていると、気の早いウグイスカグラが一二輪ピンクの花を咲かせていたり、つぼ型の純白の花が数輪開いたアセビと出会うことがあり、そんなときはなんとなく得をした気分になります。
そんな目で歩いていて出会えるのが高い梢の先に赤い実をつけたモチノキです。光沢のある葉と赤い実のコントラストが美しいモチノキ科を代表する樹木です。
モチノキの実は、びっしりと実をつける近縁のクロガネモチに比べると実の数が少なくまばらな感じで、10月から12月にかけて赤く熟します。直径約1cmほどの丸い実はいかにも美味しそうに見えますが苦くて食べられないそうです。食料の乏しい冬場の鳥たちとっては貴重な食料に思えますが、意外と冬遅くまで残っていることが多いようです。
モチノキの名の由来は樹皮から鳥黐(とりもち)が採れることから。樹皮をつぶして水洗いするとゴム状の柔らかい粘着性の強い成分が残ります。これを鳥が止まりそうな木に塗り、絡まった鳥を捕まえる猟などに使われてきました。鳥黐(とりもち)はモチノキのほかクロガネモチやソヨゴなどからも作れます。子供のころ遊びで作った鳥黐は、はて何の木だったか。
モチノキはモッコク、モクセイとともに庭木の三大名木の一つとされていて縁起のよい木といわれています。モチを持ちに掛けてお金や子孫などを持つことができるというわけです。
花は目立たない黄緑色で花弁は4枚、直径は5mmほど。小さくて高い位置に付くので未だ撮影の機会がありません。なお、雌雄異株のため実をつけるのは雌株に限られます。













